アラフォー位から、そろそろ本気で使用を検討しだすのがED勃起薬では無いでしょうか。
その勃起薬の中でもパイオニアな「バイアグラ」が、ちょっと違う方面として注目されています。
それは、「高山病予防」にバイアグラが有効との報告があります。
バイアグラの女性利用については口コミ、研究データなど効果の有無には見解が分かれるようですが、この「高山病の予防」としては男女の区別がなく「効果があり」との事です。
高山予防や治療薬は昔からの専門薬がありますがバイアグラの方が便利かもしれません。
山頂ではバイアグラが女性にも効果があり!?

もともと、バイアグラにはED(勃起不全)の改善だけなく、肺血管抵抗を下げる作用があり肺高血圧症という病気の治療薬としても別パッケージでも販売されています。
1つのお薬(成分)が複数の治療用途に利用されるのは良くあるです。バイアグラというと男性専用のお薬とのイメージがありますが、成分的には女性にも利用用途があるようです。
バイアグラのシルデナフィルを登山のお供に
ここでは主成分シルデナフィルのバイアグラが女性にも利用ができる「高山病の予防や治療」薬としての用途が広がるようです。もちろん、高山病には古くから使われている専門薬がありますので、敢えてバイアグラを利用する必要は無いでしょう。
男性も女性も高山病の症状には違いはなく、そもそも、高山病の症状としては肺が高血圧の状態になります。低酸素によって引き起こされる肺血管の収縮反応により、肺高血圧症が生じるために発症します。
このように高山病の「肺高血圧」の症状はバイアグラでも効果があるというのは薬効的にも理にかなっています。
参考:Meta-analysis of clinical efficacy of sildenafil, a phosphodiesterase type-5 inhibitor on high altitude hypoxia and its complications.
*論文内ではバイアグラではなく主成分のシルデナフィルとして報告がされています。
バイアグラと代替品のダイアモックス(高山予防薬)
バイアグラもダイアモックスも代替品の関係にあるとも言われています。高山予防薬として知られています、ダイアモックス(アセタゾラミド)には脳の血管を拡げる働きがあります。脳の血管が拡張すると脳内の血流が増すため、高地で生じる脳内の低酸素状態が改善されます。
また、ダイアモックスを服用すると呼吸中枢が刺激され、呼吸回数が増えるため、血液中の酸素の量が増えます。
バイアグラにも同様に血管拡張作業がありますが、ダイアモックスには勃起力改善の効果は無いようです。等価的な関係ではないようです。
ダイアモックスは山登りに際して予め携帯するために保険適用外での入手となります。
薬価的には高くはないので250㎎錠が20円~90円/錠位で入手が出来るかと思いますが、診察料、処方箋代などを合わせると、6,000円位が相場なようです。

このように保険適用外なのはバイアグラも同様で薬代が高くなります。
そもそも、クリニック等ではお薬の在庫が無い可能性がありますので予め確認が必要となるでしょう。
ダイアモックス(アセタゾラミド)とバイアグラはどちらいいの?
高山病は①山酔い、②高所肺水腫、③高所脳浮腫という大きく3種類の症候群に分けられる。
①山酔い:頭痛や吐き気から始まりますが、自覚症状が無い場合もあり、唇や爪が血色低下して紫色になってきて、頭の回転が低下(会話の反応が遅い)などもあります。
②高所肺水腫:高山病の死亡の殆どが、高地肺水腫によるものです。
肺に水がたまる症状で、まっすぐに歩けなくなります。
③高所脳浮腫:息切れが強くなります頭痛などから、歩行時にフラフラするなどがあります。
安静しても症状が続くようならば緊急対応が必要です。
高山病の症状が出始めたら、低い地点まで下りる必要があります。高山病は個人差がありますので、一緒に行動している人たちに歩調を合わせて、重度な高山病にならない様にしたいです。

アセタゾラミド(商品名 ダイアモックス) は、軽い急性高山病の初期だけに効くが、命に関わる高地脳浮腫や高地肺水腫には効かないとされています。
*こちらのお薬はメニエール病などにも使用されます。
高地肺水腫にはニフェジピン、高地脳浮腫にはデキサメサゾンが有効とされています。
しかし、両薬ともに劇薬扱いなので手軽に使用が出来なくなっています。条件として医療関係者が同行したり無線や衛星携帯電話などで連絡できる場合のみに使用が出来る。つまり本当に緊急時扱いに使用に限るようです。
この点において、バイアグラは、この劇薬が必要な高地肺水腫にも有効であるとされているので、平地でも肺高血圧症の患者に投与され肺高血圧改善によい実績を出している。
低酸素に曝されると肺の血管が収縮し、肺動脈の圧が上昇して肺水腫が起こるが、バイアグラには肺の血管を拡張する作用があり、これにより肺の血流やガス交換が改善され、肺動脈圧も低下し改善させるとの事です。
劇薬扱いのニフェジピン、デキサメサゾンと違い、バイアグラには使用の制限は殆どありませんし女性だって利用が出来ます。
手軽に入手もできますしバイアグラと同成分のシルデナフィル製品は安価なジェネリック製品も通販購入が出来ますので、山登りの時にお守りとして所持も良いかもしれません。
高山病で大切なのは予防する事ではなく、「高山病で死なない」事です。
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